コンサルの総合6社とは? 特徴や年収、選考情報を徹底解説

転職コラム

コンサルティング業界への転職を考える際に避けて通れないのが、総合大手6社と呼ばれるファームの存在です。総合大手6社は、監査法人を母体とするBIG4とは異なり、より独立したコンサルティングビジネスを展開している企業も含まれており、戦略立案から実行支援まで幅広いコンサルティングサービスを提供しています。本記事では、総合大手6社の定義や役割を解説し、各社の特徴を比較しながら、選考情報も交えて基本情報を整理します。就職活動や転職を検討している方にとって、総合ファームへの理解は非常に重要です。

コンサルティングファームにおける総合6社とは…

総合6社を構成する企業

  • デロイト(Deloitte)
  • PwC(PricewaterhouseCoopers)
  • EY(Ernst & Young)
  • KPMG(Klynveld Peat Marwick Goerdeler)
  • アクセンチュア
  • アビームコンサルティング

の6社を指します。
BIG4」という分類でデロイト,PwC,EY,KPMG4つの法人グループの総称があります。
それに加えてアクセンチュアとアビームの2つが追加され,総合コンサル大手6社といわれることがあります。

また,これらの企業に加えてIBMを含めた総合ファーム7社の頭文字をとって「DEKAPAI」と呼ばれることもあります。

総合コンサルティングファームとは

総合コンサルティング会社は、多様な業界や領域にわたるコンサルティングサービスを提供する企業であり、戦略立案から業務改善、IT導入支援、財務アドバイザリー、人事・組織改革、リスク管理、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、幅広い分野でクライアントの課題解決を支援しています。これらの企業は、単なる経営戦略の提案にとどまらず、実行支援まで一貫して関与し、企業の成長や変革を促進する役割を果たしています。

総合コンサルティング会社の最大の特徴は、そのビジネスモデルと組織形態にあります。各社は専門分野ごとのチームを持ち、クライアントに対して包括的なサービスを提供しています。例えば、戦略コンサルティング部門では市場分析や成長戦略の策定を行い、業務改革部門では業務効率化やオペレーションの最適化を支援します。また、ITコンサルティング部門では、システム導入やデータ活用の支援を行い、財務アドバイザリー部門ではM&Aや企業再編のサポートを行うなど、多様な専門領域が連携しながら、企業の課題解決に取り組んでいます。

各社の特徴

デロイト トーマツ コンサルティング

デロイトはBIG4の中で最大規模を誇り、監査・税務・コンサルティングを幅広く展開しています。特にDXやリスク管理に強みを持ち、グローバルネットワークを活かした総合的な支援を提供しています。戦略策定から実行支援まで一貫したサービスを提供し、各業界に特化した専門チームを持つ点も特徴の1つです。近年はESGやサステナビリティ分野にも注力し、企業の持続的成長を支援するなど、幅広い分野で支援をしています。


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デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 特徴・年収・選考情報を解説

PwCコンサルティング合同会社

PwCコンサルティングは、財務・M&A領域に強みを持つディール部門、「Strategy&」を通じた戦略コンサルティングにも注力するコンサルティング部門を持ちます。PwCコンサルティングは、社内およびグループ内の連携が非常に強く、監査、コンサルティング、ディールアドバイザリーなど,専門家がに連携し、ワンストップでトータルなサービスを提供しています。特に、”One Team”として異なる専門領域のプロフェッショナルが協働することで、案件を多角的に分析し、有効かつ革新的な解決策を生み出す強みを持っています。


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EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYSCは、経営コンサルティングと戦略的トランザクション支援サービスを提供し、チームワークを重視する文化が根付いています。また、世界150カ国以上に14万人以上のメンバーを擁するグローバルネットワークを活かし、日本企業の海外展開や、海外企業の日本市場参入を支援するクロスボーダー案件にも強みを持っています。近年は大規模な採用や新セクターの立ち上げを積極的に進め、特にハイテクやヘルスケア領域など、他のファームが取り組んでいない分野にも注力。戦略的な視点と深い専門知識を融合し、クライアントの成長を支援するファームとして存在感を高めています。


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EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 特徴・年収・選考情報を解説

KPMGコンサルティング

KPMGのグローバルネットワークを活用しながらサービスを提供する総合コンサルティングファームです。日本法人は2014年に発足し、BIG4の中では比較的規模が小さく、コンサルタントの数も少数精鋭であることから、個人の裁量が大きい点が特徴です。KPMGグループ全体での連携を重視し、あずさ監査法人と協働したプロジェクトなど、監査とコンサルティングのシナジーを活かしたサービスを提供しています。他のBIG4と異なり、売上規模の追求よりも、少数精鋭での安定成長を重視し、堅実なビジネスモデルを採用している点が特徴です。


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アクセンチュア -Accenture

アクセンチュアは、グローバルに展開する総合コンサルティングファームであり、特にデジタルトランスフォーメーション(DX)やIT戦略に強みを持っています。日本法人は1995年に設立され、総合コンサルの中でも最大規模を誇り、幅広い業界に対して戦略立案からシステム開発・運用までの一貫した支援を提供しています。グローバルネットワークを活かし、最新技術を活用した革新的なソリューションを提供する点が特徴です。売上規模の拡大と技術革新を重視し、デジタル領域での市場リーダーとしての地位を確立しています。


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アビームコンサルティング -ABeam Consulting

アビームコンサルティングは、日本発の総合コンサルティングファームであり、業務改革やERP導入支援に強みを持っています。日本法人は1981年に設立され、アジア市場にも積極的に展開し、特に日系企業の海外進出支援に力を入れています。総合コンサルの中でも、日本企業の経営課題に密着したコンサルティングを提供する点が特徴です。グローバルネットワークを活かしつつ、地域ごとの課題に合わせた柔軟なアプローチを採用。安定した成長を重視し、堅実なビジネスモデルを採用している点も強みとなっています。


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アビームコンサルティング株式会社 特徴・年収・選考情報を解説




各社の選考情報

デロイト トーマツ コンサルティング
選考フロー書類選考→面接3~4回→内定
WEB試験が選考途中に課される場合もあります。
面接ポイントなぜデロイトか
なぜコンサルタントか
コンサルタントとしてどうしたいか
採用セミナー・選考会グループ全体で月2回程開催
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報
PwCコンサルティング合同会社
選考フロー書類選考→面接2~3回→内定
適性検査・リファレンスチェックが選考途中に課される場合もあります。
面接ポイントなぜPwCか
なぜコンサルタントか
転職活動や現職での様子
採用セミナー・選考会グループ全体で月2回程開催
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
選考フロー書類選考→面接2~3回→内定
適性検査が選考途中に課される場合もあります。
面接ポイントなぜEYか
なぜコンサルタントか
採用セミナー・選考会グループ全体で月1回程開催
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報
KPMGコンサルティング
選考フロー書類選考→面接2~3回→内定
適性検査、Webテストが選考途中に課される場合もあります。
リファレンスチェックも導入されています。
面接ポイントなぜKPMGか
なぜコンサルタントか
現職や転職理由
採用セミナー・選考会グループ全体で月2回程開催
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報
アクセンチュア
選考フロー書類選考→面接2~3回→内定
適性検査、Webテストが選考途中に課される場合もあります。
バックグラウンドチェックも導入されています。
面接ポイントなぜアクセンチュアか
なぜコンサルタントか
ビヘイビア面接重視(ケース面接もあります)
採用セミナー・選考会グループ全体で月2回程開催
アクセンチュアのセミナーは一般の方に非公開を約束されていますので,気になる方はお問い合わせください。
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報
アビームコンサルティング
選考フロー書類選考→面接2~3回→内定
適性検査、Webテストが選考途中に課される場合もあります。
リファレンスチェックも導入されています。
面接ポイントなぜコンサルタントか
現職や業界の知識
採用セミナー・選考会グループ全体で月2-3回程開催
※応募受付中の採用セミナー・選考会はこちら
採用セミナー・選考会情報

総合大手6社における年収は?

総合大手6社の給与体系は、各社で大きな違いはなく、概ね似たような水準となっています。総合ファームをはじめとするコンサルティングファームにおける年収は、役職や経験年数によって異なりますが、一般的に高水準であることが特徴です。コンサルファームは実力が上がれば職位も上がり,年収も伴ってきます。また,大手ファームは年収の横のラインを揃えようとする傾向があるのであまり,差はないとも言えます。

以下に、総合大手6社の傾向としておおよその職位と給与水準をまとめています。より詳細な情報については、各企業のページをご確認いただくか、お問い合わせください。あくまで目安として参考にしてみてください。

アナリスト・コンサルタント550万円~800万円
シニアアソシエイト・シニアコンサルタント700万円~1,000万円
マネージャー1,000万円~1,800万円
シニアマネージャー1,300万円~2,000万円
ディレクター1,500万円以上
パートナー2,000万円以上

総合大手6社の平均年収をランキング付けしました。
総合大手6社の給与体系は、各社で大きな違いはなく、概ね似たような水準となっていることがわかります。
ただ,やはりBIG4のほうが若干高い傾向はあります。

PwCコンサルティング約955万円
デロイト トーマツ コンサルティング約937万円
EYストラテジー・アンド・コンサルティング約905万円
KPMGコンサルティング約901万円
アクセンチュア約865万円
アビームコンサルティング約814万円
(参考:OpenWork

まとめ

総合大手6社のコンサルティングファームは、経営戦略、M&A、リスク管理、DX(デジタルトランスフォーメーション)など、多岐にわたるコンサルティングサービスを提供する総合系コンサルティングファームです。これらの企業は、監査法人を母体とするBIG4系と、独立したコンサルティングファームであるアクセンチュアやアビームコンサルティングを含み、それぞれ異なる強みを持ちながら、幅広い業界に影響力を持っています。採用においては部門別の募集が多く、採用人数も多いものの、転職の難易度は依然として高く、十分な準備が求められます。

各社は戦略策定から業務改善、IT導入支援まで幅広く対応し、企業の経営課題にも深く関与しています。転職を検討する際は、デロイトトーマツコンサルティング(DTC)、PwCコンサルティング、KPMGコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティングに加え、アクセンチュアやアビームコンサルティングの特徴を理解し、自身のキャリア目標に適したファームを選ぶことが重要です。

転職を成功させるためには、適切な情報収集と対策が不可欠です。転職支援の申し込みについては、専門のエージェントに相談し、戦略的に進めることをおすすめします。


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