コンサルティングとは:その役割と業務内容

転職コラム

コンサルタントに憧れているけれど、実際どういうものなのか。
コンサルティングの定義やコンサルティングの仕事についてご説明します。

1.コンサルティングの定義

一般的には第三者に専門的な知識を提供し報酬を得ることを指します。そして、そのような職業に就いている者を「コンサルタント」と呼びます。「コンサルティング」は企業が新しい事業の方向づけを行ったり、ポートフォリオを決定したりする際に、外部の専門的な意見を取り入れるためにしばしば使われます。

例えば日本の企業が海外で製品を販売したい、あるいは外国の企業が日本で製品を販売したいという場合、それらの企業は目標とする国の市場を熟知している「コンサルティング会社」や「コンサルタント」を利用します。 「コンサルティング会社」や「コンサルタント」はその国の市場で製品を販売するための最善の施策、法律的な規制への対策や顧客の志向などをクライアントの企業に提案し、その製品の販売が成功するように支援を行います。

「そういった業務であれば社内で、あるいは必要に応じて専門的知識のある社員でプロジェクトを組んで対応できるから、わざわざ社外のエキスパートに報酬を払ってまで仕事をしてもらう必要はないのでは?」と思われるでしょうか。 しかし、例えば経営企画部などの部署で優秀な社員がそれにあたるとしても、「新しい事業ポートフォリオ」を策定する場合、その業務は非常に長丁場であり、それ以外の通常業務と並行して行うのは極めて困難です。

企業内の人員では対処しきれないという状況があり、戦略的なプロジェクトを遂行するためにフルタイムの社員を雇用するのではなくコンサルティング会社を利用するという選択肢が有効であることが、よく考えてみるとおわかりになると思います。

「組織にとっての価値を創造すること。コンサルティング会社が保有する知識、技術、そして資産や資源を駆使してクライアントの会社経営の業績を向上させること。このためには、目的を達成するための助言を与えたり、そして、あるいは事業の問題を解決することを実行することで可能となる(MCA2009)。」

英国の経営コンサルティング会社の集まりを代表する経営コンサルティング協会(1956年設立)による定義です。わかりやすいように一部補足的な表現をしてますが、一般的なコンサルティングの定義としては現在においても適切なものと考えられます。

2.コンサルティングの仕事とは

一般的な経営コンサルティングの具体的な仕事の流れを見ていきましょう。
大きく分けますと基本的には次の三つから構成されます。

経営コンサルティングの流れ

A.問題を明らかにする

例えばある事業の営業利益が低いという問題や、競合他社が自社のマーケットシェアを奪っているという問題にスポットを当てます。

B.解決策を調査し、推薦する

調査と分析が実行されます。統計的な解析が加わることがあります。異なる複数のオプションを確認し問題を解決する道筋を立て、その解決方法を提案します。

C.解決方法を実行するための支援を行う

解決方法としては例えばITシステムの開発、社員教育のプログラム作成、業務のアウトソーシング他があげられます。ピュア戦略ファームと呼ばれるコンサル会社はAとBに集中し、IT系の大手総合コンサル会社はA、BはもとよりCの実行や運用までを行う状況があります。

3.コンサルティングという仕事の役割

コンサルティングの仕事の役割は、産業の種類とサービスラインによって多様化されています。 一般的には、外部からの客観的な視点でクライアントの問題を見極め、クライアントが考え付かない手法により業績を改善することです。

既述の通り、コンサルタントはコストを節約するために組織のメンバーとして組織を補完するために活用されます。彼らはその分野の専門家であり、専門的な知識やノウハウを提供し、クライアントの問題解決と目標達成を支援し、その対価として報酬を手にします。

コンサルティングの仕事とは、一般的にはクライアントに対して問題を明らかにして、業務の非効率性を改善し、解決策を正確に指摘し、結果的に収益の拡大や会社の機能全体が改善されるように支援を行うことと言えます。

4.コンサルティングが活躍できる領域

ここではコンサルタントを必要とする主な領域と、なぜコンサルタントを必要とするかをお伝えします。 コンサルタントが活躍できる主な領域としては、財務会計、人事、IT・テクノロジー、ブランディング、マーケティング、経営管理、プロジェクトマネジメントなどがあり、多くの産業で必要とされています。

クライアントの組織がコンサルタントの支援を求める主な理由は専門的技術と時間軸での効率性となります。逆の見方をしますと、コンサルタントはクライアントの組織よりある業界、分野、そしてサービスラインについてのより深い知見を持っていることを期待されている訳です。

その専門的な知識を必要とするクライアントの組織は社内のリソースには蓄積のない情報や深い洞察力を提供してもらうためにコンサルタントをプロジェクトベースで活用することになります。

5.コンサルタントを目指す方へ

コンサルタントに必要な資質やスキル

コンサルタントとは 営業職、技術職、研究職などの職種ではありません。
医師や弁護士のような士業と同じ職業となります。従って、この仕事を始めてから、すぐにアンマッチだからキャリアチェンジしようということのないように、「コンサルタントとして必ず成功する」と強い決意をして納得したうえでコンサルタントの仕事にチャレンジしていただきたいというのが弊社の率直な気持ちです。
ご参考までに、コンサルタントに必要な資質やスキルとして次のようなものあると言われています。

  • 地頭
  • ある分野での卓越した専門知識や業務経験
  • 経営者とロジカルな議論ができることと物おじしない胆力
  • 率先してチームを正しい方向にナビゲートするリーダシップ
  • 新しいプロジェクトを回すための新しい知識や技術を学ぶ自己成長の意欲
  • 海外のクライアントとコミュニケートできるレベルの英語力

また、「まず、なぜ今、弊社に面接に来ているのかその理由を明確にすることが必要です。」
「(戦略)コンサルタントになりたいという人は次のような志向が強くないと向いてないと思います。」

  • 人間的なネットワークを広くすることに興味がある
  • 経営改革・改善支援を通じて社会的な貢献をしたい
  • 知的興味を充足することに関心がある
  • 自己成長の意欲が非常に強い

最後に、コンサルタントを目指す方へ考えていただくための質問です。
もし、積極的な回答をされた方は、是非弊社へコンタクトをしてください。コンサルタントへの成功の道のりを弊社と一緒に歩んでいただければと思います。

あなたはあなたが目指すコンサルティングの領域で、専門的な業務経験や誰にも負けない成功体験をお持ちですか?
色々なクライアントと積極的にポジティブなコミュニケーションを取りながら仕事ができますか?
説得力のあるプレゼンテーションや、非常に困難な問題を解決したこと、そして社内の政治力学をうまく操縦した経験がたくさんありますか?
あなたはクライアントのニーズにより中期~長期にわたるプロジェクトにアサインされることに問題はありませんか?

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