1. はじめに
Case面接の本番について解説いたします。Case面接は「コンサルティングワークの擬似体験」であり、ビジネスにおけるドライバー要素や周辺環境を整理することは前座に過ぎません。本番は「で、どうしようか?」を考える部分です。
2. Case面接の目的
コンサルタントの能力を見極める
Case面接は一貫して、コンサルタントの仕事ができるかどうかを見極めるために行われます。コンサルタントの仕事は「顧客や同僚とチームを組み、正解のない世界で、物事が前進するであろう策を共に考え、合意形成をしたうえで、実現のために協働すること」です。「僕の頭の良さを証明します」や「僕の提案が正しいので従うべきなんです」という姿勢は求められていません。
3. 都市伝説とその解釈
面接の結果と評価
よくある都市伝説として、Case面接では「いいプレゼンだと聞いてもらえて、特に指摘もなかったので好感触でした」という人が見送りとなり、「全然ダメでめっちゃ指摘されて頑張りましたがボコボコにされましたorz」という人が通過することが言われます。前者の人はだいたい説得しようとして見切りを付けられており、後者の人は頑張って物事を前に進める議論をして見込みがあると感じられていると解釈できます。
4. 「からの~?」ステージの意識すべきポイント
前提の合意を取る
この「からの~?」のステージは「その場でのディスカッション要素」が非常に強いので、事前準備が余り通用せず、普段の仕事における考え方や進め方が露わになります。ロジカルに筋道を立ててコミュニケーションを取りながら進めるのは大前提ですが、このステージで意識すべきポイントは3つあります。
- 何を何のために考えるか?をブラさず、前提の合意を取る このステージはたいてい、フェルミ推定が終わった後に「それを踏まえて●●社はどうすべきか考えてください」といったばくっとした問いからスタートします。なので「どうって何?」「ゴールはどこ?」という前提のすり合わせをすっ飛ばして始めると詰んでしまいます。ゴールをすり合わせ、イシューを定義した上で、そこからブレずに議論を始めてください。
前提を活用する
- 前提を揃えたら、ちゃんと使う 課題解決策は幅広く洗い出し、効果や実現可能性などを勘案して絞っていくのが定石です。しかし、すぐに解決策を作ることに飛びついてしまうと、「なぜフェルミ推定で考えた因数分解を使わないんだい?」と思われます。Case面接の前半と後半は繋げても良いのです。合意を取りながら、前半で考えた因数分解も活用しましょう。そうすることで、考える土台が整理され、手がかりが得られます。ゴールを設定し、イシューを定義し、前提を揃えることで、考える際に使えそうなフレームワークが見えてきます。そういったフレームワークを活用しながら、面接官と一緒に目的を達成することが大事です。
落ち着いて楽しむ
- 落ち着いて楽しむ コンサルタントの仕事はCaseの繰り返しであり、「知的なドM」がハマる仕事です。また、チームで考えることで文殊の知恵が生まれます。頭をひねって考えた中で「これ、いけるんじゃないの?」と思える瞬間はとてもワクワクします。それを本当に実現させ、ビジネスを成功させる瞬間の快感を味わうために仕事をしているのです。面接官も、Case面接で知的な刺激を受けて楽しかったと思いたいのです。面接官は、入社後に一緒に仕事をする上司やメンターになる人です。Case面接を本気で楽しむ姿は、あなたがこの仕事を「やりたいか?」という論点も自ずと満たしますし、「君と一緒にコンサルティングワークをやると楽しいね」と思われることで、働く環境も楽しいものになるでしょう。
5. まとめ
今回、Case面接攻略について解説しました。ただ、「わかる」と「できる」は違います。インフォエックスの中の人は、だいたいコンサルファームの元ディレクターや大手企業経営ボード経験者、ファーム転職サポート10年選手のベテランです。Case面接対策は、超実践型で行っています。本気でコンサル転職をお考えの方は、インフォエックスのホームページまでご相談ください。
- 何を何のために考えるか?をブラさず、前提の合意を取ってから始める。
- 前提を揃えたら、ちゃんと使う。
- 落ち着いて楽しむ。
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