
コンサルティングの定義
一般的には第三者に専門的な知識を提供し報酬を得ることを指します。そして、そのような職業に就いている者を「コンサルタント」と呼びます。「コンサルティング」は企業が新しい事業の方向づけを行ったり、ポートフォリオを決定したりする際に、外部の専門的な意見を取り入れるためにしばしば使われます。
例えば日本の企業が海外で製品を販売したい、あるいは外国の企業が日本で製品を販売したいという場合、それらの企業は目標とする国の市場を熟知している「コンサルティング会社」や「コンサルタント」を利用します。
「コンサルティング会社」や「コンサルタント」はその国の市場で製品を販売するための最善の施策、法律的な規制への対策や顧客の志向などをクライアントの企業に提案し、その製品の販売が成功するように支援を行います。
「そういった業務であれば社内で、あるいは必要に応じて専門的知識のある社員でプロジェクトを組んで対応できるから、わざわざ社外のエキスパートに報酬を払ってまで仕事をしてもらう必要はないのでは?」と思われるでしょうか。
しかし、例えば経営企画部などの部署で優秀な社員がそれにあたるとしても、「新しい事業ポートフォリオ」を策定する場合、その業務は非常に長丁場であり、それ以外の通常業務と並行して行うのは極めて困難です。
企業内の人員では対処しきれないという状況があり、戦略的なプロジェクトを遂行するためにフルタイムの社員を雇用するのではなくコンサルティング会社を利用するという選択肢が有効であることが、よく考えてみるとおわかりになると思います。
「組織にとっての価値を創造すること。コンサルティング会社が保有する知識、技術、そして資産や資源を駆使してクライアントの会社経営の業績を向上させること。このためには、目的を達成するための助言を与えたり、そして、あるいは事業の問題を解決することを実行することで可能となる(MCA2009)。」
英国の経営コンサルティング会社の集まりを代表する経営コンサルティング協会(1956年設立)による定義です。わかりやすいように一部補足的な表現をしてますが、一般的なコンサルティングの定義としては現在においても適切なものと考えられます。