
日本のコンサルティング
の市場規模
IT情報の専門調査会社IDCによると、2016年度のビジネス+ITコンサルティング会社の売り上げは6,792億円(前年比4.8%増)となり、そのうちビジネスコンサルティング領域が3,625億円(前年比7.0%増)と、僅差でITコンサルティングを上回ったそうです。
コンサルティング市場の牽引役はデジタル関連のビジネスとデジタル関連のITコンサルティングであり、両者を加算したコンサルティング市場の2016年から2021年までの年平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は23.8%と、驚異的な成長を示しています。これらによりIDCは、コンサルティング市場全体の年平均成長率を3.9%、そして市場規模を8,238億円と大胆に予測しています。
しかし、昨年度(2017)の英国のコンサルティング市場の調査会社によれば、次のような興味深い報告もあります。
「中国は(中略)コンサルティング市場が成長しておらず、日本はそれ以上にその市場に成長が見えない。日中の経済規模から見たコンサルティング市場は驚くほど小さいものにとどまっている。日中の場合コンサルティングがビジネス規範や政治文化を支えるものとして見られており、米国の経済規模とコンサルティング市場の規模の相関指数を両国に当てはめると現実の市場規模は1/10にも満たない。」
このことはつまり、逆に考えれば、日本のコンサルティング市場にはまだ成長の余地が大幅に残されているということです。
日本の企業はクラウド、AI、ビッグデータ、IoT、アナリティクス、コグニティブ等のデジタルプラットフォームへのトランスフォーメーションによって破壊されるのではなく、むしろポジティブに破壊していこうという側であるという意識改革とスピーディな行動によりデジタル関連のコンサルティングビジネスの機会を捉えることが可能です。それがコンサルティング市場の拡大に結び付くチャンスが目の前にある時代であると言えます。