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スペシャルインタビュー

■Qunie×InfoEx■ 《Special Interview》
スペシャルインタビュー | 2019.09.06

日本発のグローバルファームとして2009年に設立され、今年10年目を迎える「Qunie」。

設立以来、毎年2桁の増収増益を達成しており、まだ創業期でありながら今後ますます拡大成長を遂げている「Qunie」のExecutive Vice Presidentである勝俣様に今後の展望についてお話を伺いました。

  • 日時、場所:9月6日16:00-17:00、クニエ本社
  • 参画者:Qunie: Executive Vice President/勝俣利光様

InfoEx:代表/朝雄 弘士、内富 総司

 

  • ――御社の事業展開、ビジョンについてお聞かせ下さい。

いくつかの観点からご説明できるのですが、私たちクニエと他の伝統的なコンサルティング会社との違いという点では、我々は創業したばかりで立上げの段階であり、そのために自由な発想をもってビジネスを進めていくことができるということが挙げられます。

そして、会社の位置づけとして、社会インフラを担ってきたNTTグループの一員としての方向性を考えた時に、その使命としてまず社会に対する貢献ということを強く意識した会社にしていきたいと考えています。我々は間接的ではありますが、日本政府の資本が入っている唯一のコンサルファームとして、日本という国に対して貢献する使命があると考えています。その考えに基づいて、まずは日本において日本企業をしっかりとサポートするということにここ数年取り組んできたわけですが、日本で培ったノウハウをもとにこれからは海外展開も図っていく予定で、まずは東南アジアへの展開を行いました。これからも各国の拠点を増やしていきますし、日本もまだまだ大きくしていきます。「創業魂」をもった経営の推進という点が他社との大きな違いではないか思っています。

 

  • ――日本をコアとしながら海外のプロジェクトも積極的に推進されていくというお考えでしょうか。

 

具体的には4つの領域にフォーカスしています。

一番目には、日本の大企業が世界の一流企業であり続けるために、今でいうとデジタル革命のような難易度の高いプロジェクトを中心に実行していくということです。

二番目は、日本の地方創生です。地方に仕事や産業が無くなってきているという現状、いわゆる日本の地方における空洞化を止めたい、という思いがあります。

このために日本最大のチームを持っており、農業再生、都市再生、企業再生、そして観光・誘客で街を変えていくということに取り組んでいます。

三番目に、中進国、たとえば中国やタイといった国の成長企業がグローバル化して行く変革をサポートするということです。かつて多くの日本企業が経験してきたことであり、そのノウハウを適用することでそれらの国に貢献したい、そしてコンサルタントの熱意や品質を通して日本のブランドイメージを上げていきたいと考えています。

四番目は、今年から非常に力を入れているのですが、アフリカや中央アジア、南米などの途上国支援です。国連、国際銀行、ジャイカ、ジェトロといった国際機関の案件を積極的に行って、社会インフラや環境衛生の整備や産業立ち上げに貢献するために専門のチームを立ち上げました。これも日本のブランドイメージを上げることにつながっていきます。現地で支援するだけでなく、日本企業を現地に連れて行くことで、日本の中小企業がもつ技術力を活かして貢献することができるというのもポイントの一つです。

以上のことから、我々の目指す方向性が他社とはかなり違っていることがおわかりいただけると思います。

 

  • ――途上国支援ということに関しては、勝俣様、あるいはクニエ様としてかなり強いネットワークをお持ちだと理解しているのですがその点はいかがでしょうか

 

ネットワークが強いというより、経験値が高いということが言えると思います。

海外ボランティアや海外青年協力隊やJICA、JETRO、あるいは実際に現地でコンサルタントとして仕事をしていた経験者を中心にチームを編成しているので、現地の事情はよく分かっていて、現地での対応にもなれているということは強みであると考えています。

 

  • ――海外で仕事をすることに興味を持っている求職者にとっても魅力的なポジションであるといえますね。

 

はい。ただ、日本人は指導する立場として、プロジェクトベース、出張ベースで業務にあたる例も多いですし、駐在員として赴任しても現地コンサルの育成という任務にあたってもらっています。現地採用にあたっては、自身の国を良くしたいという思いを持つ方々を積極的に採用していますので、彼らがその国をクニエのノウハウで発展させていきたいという想いに答える支援となっています。

 

  • ――これまでのお話を踏まえた上で、今後の人員計画に基づく採用方針についておうかがいします

 

中途採用に関しては専門性を重視しています。クニエは、業務改革をサポートするコンサルティングを行っているので、例えば「財務会計」「人事」「生産」「物流」「設計開発」等、それぞれの専門分野で経験を積んだ社会人の方というのがベースにあります。

更に、そういう方々の中でも、貢献心の高い方ですね。自分のために働くというよりも、日本を良くし
ていきたいという「志」というのを大事にしたいと考えています。

そして三番目に地頭の良さということになります。やはりコンサルタントは先生でなくてはいけないと思っています。お客様が経験として持っていないものをサービスとして提供することが求められているわけですから。ただしこれは必ずしも「学歴」だけを意味しているわけではありません。我々独自のテストや面接を通して候補者の方々の発想力や論理的に考える力を見極めていきます。

この専門性、志、地頭の良さ、この3つをセットとして考えています。

 

  • ――御社の教育体制、研修プログラムについてお教え下さい。

 

教育については入社時だけではなく、階層別に様々なプログラムを用意しています。

イメージとしては、夜間、休日を使ってMBA受講と同等レベルのクニエアカデミーに通っているという感覚です。社員には継続的に勉強してもらうという考えで行っています。

コンサル入門、初級、中級と年度毎にステップを踏みながら、コンサルタントとして必要な知識、スキルを身に付けられる体系的なプログラムを用意しているのは当社だけではないかと自負しています。

講師も社内の講師ではなく、コンサルティング会社出身で教育を専門にしている社外の専門家と議論を重ねながら、それぞれの分野で当社に最適な方を見つけ出して、講師として招聘しています。そうして社外のどこにもないクニエ独自のコースを作り上げました。他社に比べて特筆すべきところは専門分野についてのコースを持っているということです。「物流」「生産」といった分野ごとにレベルに応じたコースが用意されていて、社員は自分の専門分野以外のコースを受講することで幅広い知識が身につけられるようになっています。

今、この教育プログラムが社内の良い潤滑剤の役割を果たしているんです。我々が行っているのは、大教室での座学的なものではなくて、MBAの授業のように小グループのディスカッションを中心に進められていきます。こうしたコースに何回か参加することによって、社内の他のグループからの参加者との交流が深められます。

これが当社の求心力の一つになっていると感じています。

 

  • ――今おっしゃられたことが御社の定着率の高さにもつながっているとお考えでしょうか。

 

そうですね。求心力という点ではもう一つ、海外研修が挙げられます。今現在、毎月1回位の頻度で、我々が進出している国のどこかで研修が行われていて、そこに各国から選抜された社員たちが招待されて一緒に研修受けることができるようにしています。この研修に参加する人数は若手社員も含めて年間で約200名。当社の社員数は約700名ですから、毎年社員の約3分の1が参加している計算になります。こうした国を超えた交流が普通に行われています。

更には、「年度会」といって毎月入ってくる中途社員を入社年度で区切って、毎月チームを越えた交流会を行っています。あと社員を集めた合宿などが行われています。こうした少人数制の良さを活かした仕組みが会社に対する所属意識高める結果につながっていると思います(他のコンサルファームの平均的な離職率が毎年20-30%であるのに対し、退職率は10%を切っている)。

 

  • ――御社の社員数が現在700名というお話がありましたが、更に今後拡大を予定されていることを踏まえると、優秀な社員にはプロモーションの機会が十分に用意されていると考えても良いでしょうか。

 

特に当社では少人数制のチーム体制になっていて、採用も育成もチームとして責任を持って行うという考え方をとっています。そしてチームが拡大するとこれを強制的に分割します。これによって、多くの社員が一段高いポジションへステップアップすることができる仕組みになっています。このようなアメーバ-的組織運営を行うことよって社員にとってプロモーションのチャンスが拡大するということです。

その反面、当社は安定した組織ではなく、創業期にある組織ですから海外進出や新しいチームを起こすといったチャレンジに際して、創業心を持っている方でないと成果を出しにくいと言えます。受け身の姿勢では活躍は難しいと思います。自ら積極的にビジネス開拓に貢献するマインドが必要だということです。その環境を楽しいと感じられる方には合っている組織だと考えています。

 

  • ――プロジェクトの65%がグローバル案件であるとお聞きしましたが、どこでどんなプロジェクトが動いているのでしょうか。

 

大きくふたつのケースがあります。ひとつは海外の駐在員が現地の企業のプロジェクトを取るというケースです。この場合現地採用の社員だけでは知見、経験が足りないと問題が起こります。その時は日本にいる経験豊かなコンサルタントでチームが編成されて支援に向かうというようなことは結構あります。もうひとつは、日本の本社の指示を受けて海外の拠点の改革のために出向くプロジェクトで、このようなプロジェクトも数多くあります。日本企業に対する貢献を第一にビジネスを考える当社だからこそ、海外のプロジェクトであっても日本品質で遂行できるということで、現地採用社員で対応している他社との差別化になっています。

 

 

  • ――「貢献をもってビジネスをする」というお言葉がありましたが、そのようなプロジェクトを選んで受注をされているのでしょうか。

 

そうですね。そういうことが言えるかもしれません。なぜなら簡単なプロジェクトはやらないですから。例えば多くの人員を投入して今のERPの載せ替えをするというようなプロジェクトには参入していません。当社はもともとからITのコンサルではないですから。そうすると自ずと「業務改革」「戦略立案」といったプロジェクト、特に専門性が問われるようなプロジェクトは、専門性の高いコンサルタントを揃えた当社に自然に依頼が集まってくるということになるのだと考えています。

 

  • ――勝俣様から候補者へのメッセージとしてお伝えになりたいことはどのようなことでしょうか。

 

「何のためにコンサルタントになるのか?」ということですね。多くの方々は、例えば「自分の知識が深まる」とか、「給料が上がりやすい」とか、「出世のスピードが早い」とか、そういうことを最初は意識されるかもしれません。その事自体を否定するつもりはありませんが、それを目的にしないでほしいなと考えています。

職業は社会に貢献するために存在するのであって、候補者の皆さんにはコンサルタントという職業を通して何をやるのか、ということを考えてほしいですね。自分の視座を上げて、秀でた部分を何に使うのか、コンサルタントになる意義というものを是非考えてほしいと思います。

 

次にお伝えしたいのは、コンサルタントはアドバイザーであって、実際に業務を遂行するのはお客様であるということです。お客様が目指す改革

を実現できなければ意味がないわけです。お客様を説得して、動かして、改革を実行するためには本当の意味での「貢献心」が無いとできない仕事なのではないかなと考えています。

 

  • ――来年東京でオリンピックが開かれます。オリンピック後の日本経済の不透明感について勝俣様はどのようにお考えでしょうか。

 

大きな歴史の流れから見ても、我々のようなお客様側に立って改革を実行するような仕事は、どこまで行っても必要なのではないかと思います。なぜなら社会の変革というのは荒波のように定期的にやって来ますから。そしてそれに対応できない企業はなくなっていってしまうわけです。世の中の変化スピードが増すにつれ、そのような荒波を乗り越えるための改革への投資は不可欠になってくるので、コンサルタントに対する需要はいつの時代でも存在するものと考えています。したがって我々コンサルタントは常に新しい波に備えてお客様より先に経験を蓄積しておくことが重要になってきます。

 

ひとつクニエに関するトピックをお伝えしておきます。我々の東南アジアへの海外展開は、網羅的には実施済となっていますが、これについては今後も拡大していきます。それと同時に今年からは欧米に進出する予定です。来年にはアメリカに拠点を構えようと考えています。というのは、これまで我々が行ってきた専門性を重視したコンサルティング、例えば「生産」とか「設計開発」、それからNTTグループがもっているデジタル技術、こういうものは実はアメリカの企業でも欲しているということがわかってきたからです。

そういう意味では現在グローバルで活躍できる人材の採用を積極的に進めています。これは管理部門も一緒です。欧米に展開して行くために、グローバルの管理本部を新設する必要があるからです。管理本部は、各国に置く「人事」「経理」「マーケティング」等の機能を指導する立場になります。グローバルオペレーションにチャレンジしていく非常に面白いポジションではないかと思います。

 

  • ――素朴な疑問として、御社の中で金融あるいはバンキングというセクターがないというのはなにか理由があるのでしょうか。

 

これまではグループ内での役割分担の中で「NTTデータ経営研究所」が担ってきた機能ですが、今年からはクニエでも力を入れて行く予定です。いわゆる上流、中流はクニエでもサービスを提供していくことになります。金融関係の候補者がいらっしゃいましたら是非ご紹介いただいたいと思います。

あとは戦略系のコンサルタントも積極的に採用したいと考えています。

現在、戦略チームは2チームありますけど、これを3-4チームと増やしていきたいですね。ですから、戦略系コンサル、特にリーダーが出来る方も募集しています。すでに今リーダーである必要はありません。これからリーダーになっていきたい方でも構いません。

 

貴重なお話、ありがとうございました。御社を理解するうえで非常に有意義なお時間をいただきました。今後の御社のご発展を楽しみにしております。

 

Executive Vice President/勝俣利光 様Profile

数十年にわたり、数多くのコンサルティングを実践。1995 年 KPMG コンサルティングのスターティングメンバーとして、日本法人の立ち上げに参画、2002 年 KPMG コンサルティングマネージングディレクター就任、ERP 部門およびSCM 部門を統括。2004 年 べリングポイント(現PwC コンサルティング)執行役員に就任。ハイテク、機械、CPRD、通信、サービスのインダストリーリーダーを歴任、2006 年 べリングポイントVP 常務執行役員に就任。製造、流通、サービス事業全体を統括。
2009 年 新会社発足のためQUNIE 入社、SVP に就任、コンサルティング部門統括責任者。2012 年 EVP に就任、事業全体統括責任者。QUNIEの創立と発展をリード。